副業の経費で認められるもの・認められないもの一覧【2026年版】

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「副業でパソコンを買ったら経費になる?」「自宅の家賃や通信費も経費にできるって本当?」「逆に経費にできないものは何?」——副業を始めた会社員の多くが最初に悩むのが「経費」の問題です。経費を正しく計上すれば課税される所得を減らして節税になりますが、誤った計上は税務調査で否認されるリスクもあります。

この記事では、副業で経費として認められるもの・認められないものを2026年の最新ルールに基づいて一覧で解説します。家事按分の方法、パソコンの減価償却(2026年4月から特例が拡大)、経費の証拠管理まで、確定申告に必要な知識を網羅的にまとめます。

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  1. 副業の経費計上の大前提:所得区分によって変わる
  2. 副業で経費として「認められるもの」一覧
    1. ①通信費(インターネット・スマートフォン)
    2. ②パソコン・タブレット・周辺機器
    3. ③ソフトウェア・サブスクリプション費用
    4. ④書籍・学習費(副業に直接関連するもの)
    5. ⑤交通費(副業に直接関連する移動)
    6. ⑥交際費・会議費
    7. ⑦家賃・電気代(在宅副業の場合は家事按分)
    8. ⑧消耗品費(文房具・印刷代・梱包材など)
    9. ⑨外注費・人件費
    10. ⑩広告費・マーケティング費
  3. 副業で経費として「認められないもの」一覧
  4. 在宅副業の「家事按分」のやり方
    1. 家賃の按分方法
    2. 通信費の按分方法
    3. 電気代の按分方法
  5. パソコン・機材の経費計上ルール(2026年改正版)
  6. 経費の証拠保存:税務調査対策の基本
    1. 保存が必要な書類と期間
    2. 電子レシート・デジタル領収書の扱い
    3. 経費メモの習慣化
  7. 副業の「赤字」は経費の使い方次第で節税になる
  8. よくある経費の疑問(Q&A)
    1. Q. カフェ代は経費になりますか?
    2. Q. 副業を始める前に購入したパソコンは経費になりますか?
    3. Q. クレジットカードで支払った場合、領収書は必要ですか?
    4. Q. 副業の経費を多く計上するほど節税になりますか?
    5. Q. 副業が雑所得でも経費は計上できますか?
  9. まとめ:副業経費の正しい計上で節税を最大化する

副業の経費計上の大前提:所得区分によって変わる

副業の経費を考えるうえで、まず「自分の副業収入がどの所得区分に当たるか」を確認することが重要です。所得区分によって経費の取り扱いが異なります。

所得区分主な副業の例経費計上損益通算青色申告特別控除
事業所得継続的なフリーランス・ブログ・YouTube・物販など(帳簿あり)必要経費を全額計上可他の所得と可(赤字を給与から差し引ける)最大65万円
雑所得単発の報酬・ネット収入・年収300万円以下でかつ帳簿なし必要経費を計上可不可不可
不動産所得マンション・駐車場等の賃料収入必要経費を計上可可(土地取得分を除く)事業的規模なら65万円

副業が「事業所得」に分類されるかどうかは、帳簿書類を記帳・保存しているかどうかが大きな判断基準になります(2022年10月の国税庁通達改正)。帳簿を継続的に記録・保存していれば、原則として事業所得として申告できます。ただし、収入が僅少(例年300万円以下かつ本業収入の10%未満)な場合や営利性が認められない場合は雑所得と判断されることもあります。

副業で経費として「認められるもの」一覧

副業に直接関連する支出はすべて経費計上の対象になります。ただし「副業のために使った」という根拠(領収書・利用記録)が必要です。

①通信費(インターネット・スマートフォン)

副業でインターネットやスマートフォンを使用している場合、月額の通信費を家事按分して経費計上できます。副業専用のSIMカード・回線を用意している場合は全額経費です。

②パソコン・タブレット・周辺機器

副業に使用するパソコン・スキャナー・マイク・カメラなどの機器は経費になります。金額によって計上方法が変わります(後述の減価償却ルールを参照)。

③ソフトウェア・サブスクリプション費用

Adobeソフト・動画編集ソフト・クラウドストレージ・AIツール・会計ソフト・各種SaaSの月額料金は、副業に使用している分を全額または按分して経費計上できます。

④書籍・学習費(副業に直接関連するもの)

副業に直結するスキルアップのための書籍・オンライン講座・セミナー参加費は経費になります。ただし「一般的な教養」「趣味の延長」と判断されると否認される可能性があるため、副業との関連性を説明できるものに限ります。

⑤交通費(副業に直接関連する移動)

副業のクライアントへの訪問、取材・撮影への移動、打ち合わせへの往復など、副業に直接関連する交通費は全額経費です。領収書または交通系ICカードの履歴を保存しておきましょう。

⑥交際費・会議費

副業のクライアント・取引先との打ち合わせ・食事代は交際費または会議費として計上できます。ただし全額は認められにくく、プライベートの飲食と混在している場合は按分が必要です。相手の名前・目的・参加人数を記録しておくことが重要です。

⑦家賃・電気代(在宅副業の場合は家事按分)

自宅で副業をしている場合、家賃・電気代・水道代の一部を家事按分して経費にできます。「副業に使っている部屋の割合×使用時間の割合」で計算します(後述)。

⑧消耗品費(文房具・印刷代・梱包材など)

副業に使う文房具、名刺印刷代、物販の梱包材・送料は消耗品費・荷造運賃として全額経費になります。

⑨外注費・人件費

副業で他の個人(デザイナー・ライター等)に仕事を発注した場合の外注費は全額経費です。ただし支払先が個人の場合、年間100万円超は源泉徴収が必要になることがあります。

⑩広告費・マーケティング費

SNS広告費・Google広告費・ランディングページ制作費など、副業収入を得るための広告・集客費用は全額経費になります。

経費項目勘定科目全額 or 按分必要な証拠
インターネット回線料通信費家事按分請求書・使用割合のメモ
スマートフォン料金通信費家事按分請求書・使用割合のメモ
パソコン・機器消耗品費 or 工具器具備品全額 or 按分領収書・使用目的のメモ
ソフト・サブスク通信費 or 消耗品費全額 or 按分クレジット明細・利用記録
書籍・講座研修費・新聞図書費全額領収書・書名・副業との関連メモ
交通費旅費交通費全額領収書・ICカード履歴・用件メモ
打ち合わせ飲食会議費・交際費按分領収書・参加者・用件メモ
家賃(在宅)地代家賃家事按分賃貸契約書・間取り・使用時間
電気代(在宅)水道光熱費家事按分電気代明細・使用時間
梱包材・送料荷造運賃・消耗品費全額領収書・購入明細
外注費外注費全額請求書・業務委託契約書

副業で経費として「認められないもの」一覧

以下は原則として経費として認められない支出です。計上すると税務調査で否認されるリスクがあります。

認められないもの理由注意点
所得税・住民税個人が払う税金は経費にならない控除(所得控除)として別途処理
国民健康保険料・国民年金保険料社会保険料控除として処理するため経費不可社会保険料控除で別途節税可
交通違反罰金・延滞税法令違反に伴う支出は経費不可
プライベートの飲食・娯楽副業と無関係な支出按分が難しく否認されやすい
副業と無関係な書籍・学習費副業との関連性がない支出趣味の延長と判断されやすい
一般的な衣服(スーツ等)プライベートでも使用できる衣服制服・業務専用衣装は経費可
生命保険料・医療費所得控除・医療費控除として処理経費ではなく「控除」として節税
借入金の元本返済元本は経費にならない(利息は経費可)利息のみ「利子割引料」として計上可
同居家族への給与(白色申告)白色申告では家族への給与は経費不可青色申告なら「専従者給与」として計上可能
副業開始前に購入したもの副業に使う前の支出副業開始後の使用分から計上

特に注意すべきポイント:「副業のために買った」と主張しても、プライベートでも使用できるもの(スーツ・外食・旅行)は否認されやすいです。副業との関連性を明確に説明できるものだけを計上するのが安全です。確定申告のやり方については副業の確定申告 20万円ルール詳細解説も参考にしてください。

在宅副業の「家事按分」のやり方

自宅で副業をしている場合、家賃・電気代・通信費などを「家事按分」して経費計上できます。家事按分とは、私用と業務用の支出を合理的な割合で分けることです。

家賃の按分方法

家賃は「副業に使用している面積÷部屋の総面積」で按分します。

【計算例】月家賃10万円・総面積50㎡・副業専用スペース10㎡の場合
経費計上額 = 10万円 × 10㎡÷50㎡ = 2万円/月

副業専用の部屋がない場合は、「使用面積×使用時間」の両方で按分します。

通信費の按分方法

インターネット代・スマホ代は「副業に使用した時間÷1日の使用時間」で按分します。

【計算例】月額スマホ代6,000円・1日の使用時間8時間・副業使用2時間の場合
経費計上額 = 6,000円 × 2時間÷8時間 = 1,500円/月

副業専用SIMカードを別途契約している場合は全額経費です。通信費を削減しつつ副業専用回線を持つ方法として、格安SIMへの乗り換えも検討できます。20,000ポイントプレゼント!(PR)のような格安プランは月額コストを下げながら副業用の通信環境を整えるのに適しています。

電気代の按分方法

電気代は「副業使用時間÷1ヵ月の総時間」で按分します。副業に使用しているパソコン・照明の消費電力で細かく計算する方法もあります。

【計算例】月電気代1万円・1ヵ月720時間のうち副業使用60時間の場合
経費計上額 = 1万円 × 60時間÷720時間 = 約833円/月

按分割合は合理的な根拠をメモや記録で残しておくことが重要です。感覚的な按分(「なんとなく50%」)は税務調査で否認されやすいです。

パソコン・機材の経費計上ルール(2026年改正版)

副業でパソコンや機材を購入した際の経費処理は、取得価額によって方法が変わります。2026年4月からルールが変わる重要な改正があります。

取得価額2026年3月31日まで2026年4月1日以降
10万円未満消耗品費として全額即時経費消耗品費として全額即時経費(変わらず)
10万円以上〜20万円未満一括償却資産(3年均等償却)一括償却資産(3年均等償却)(変わらず)
20万円以上〜30万円未満少額減価償却特例(青色申告者のみ・全額即時)少額減価償却特例(青色申告者のみ・全額即時)
30万円以上〜40万円未満通常の減価償却(耐用年数で分割)少額減価償却特例(青色申告者のみ・全額即時)★改正
40万円以上通常の減価償却(パソコン:4年)通常の減価償却(パソコン:4年)(変わらず)

2026年4月1日以降に取得した資産については、少額減価償却資産の特例の上限が30万円未満→40万円未満に引き上げられます(令和8年度税制改正)。青色申告者であれば、40万円未満のパソコン・機材を購入した年に全額経費として計上できます。

注意点:少額減価償却特例は青色申告者のみ利用できます。白色申告者は適用できないため、副業を継続する場合は青色申告の承認申請(事前提出が必要)を行うことを強くおすすめします。

また、プライベートでも使用しているパソコンは、副業使用割合で按分します。「副業専用」のパソコンであれば全額経費になります。

経費の証拠保存:税務調査対策の基本

どれだけ副業と関連する経費でも、証拠(領収書・記録)がなければ否認されます。以下のルールで証拠を管理しましょう。

保存が必要な書類と期間

書類の種類保存期間保存方法
領収書・レシート7年(青色申告)/ 5年(白色申告)日付・用途をメモして保管
請求書・発注書7年(青色申告)/ 5年(白色申告)PDF化してクラウド保存も可
通帳・クレジット明細7年通帳は現物、カードは明細をDL保存
帳簿(仕訳帳・総勘定元帳)7年会計ソフト(freee・マネーフォワードなど)で管理

電子レシート・デジタル領収書の扱い

2024年1月から電子帳簿保存法(電帳法)の猶予期間が終了し、電子取引(ネット通販・電子メール領収書)のデータは電子データのまま保存することが原則義務化されました。紙に印刷して保存するだけでは要件を満たさないケースもあるため、電子データを適切に保存・管理するクラウド会計ソフトの活用をおすすめします。

経費メモの習慣化

領収書には「相手先・用途・副業との関連性」をその場でメモしておくと、後で確定申告するときに整理が楽になります。特に接待交際費は「日時・場所・参加者・用件」を記録しておきましょう。

副業の「赤字」は経費の使い方次第で節税になる

副業が事業所得に分類される場合、収入よりも経費が多い「赤字」になった場合、給与所得との損益通算が可能です。これにより会社員の本業での税負担を減らすことができます。

損益通算の条件内容
対象となる所得事業所得・不動産所得(土地取得借入利息除く)・山林所得
対象外(雑所得は損益通算不可)雑所得で赤字が出ても他の所得から差し引けない
節税の仕組み給与所得600万円−副業赤字50万円=課税所得550万円(所得税が減少)

注意点:副業の赤字を意図的に作って損益通算を繰り返す行為は「租税回避」として税務調査の対象になることがあります。実態のない経費を計上して赤字にする行為は避けましょう。また、損益通算を活用するには副業が事業所得として認められる必要があります。節税全体の戦略については会社員の節税方法まとめも参考にしてください。

よくある経費の疑問(Q&A)

Q. カフェ代は経費になりますか?

A. 副業の作業・打ち合わせのためにカフェを利用した費用は経費になります(会議費)。ただし、プライベートとの区別が難しいため、利用日・用途・副業との関連をレシートに書き添えておくことが重要です。毎日数時間カフェで副業作業をしているなら、合理的な説明ができます。

Q. 副業を始める前に購入したパソコンは経費になりますか?

A. 副業開始前に購入したパソコンは、副業開始時点での未償却残額(残存価値)を経費として計上できる場合があります。すでに個人で使用していたパソコンを副業用に転用する際は、取得価額から使用年数分の減価償却を行った「期首帳簿価額」を事業用資産として計上します。

Q. クレジットカードで支払った場合、領収書は必要ですか?

A. クレジットカードの明細書は取引の証拠になります。ただし「何を買ったか」の詳細がわかるレシート・領収書も合わせて保存しておくと安心です。電子取引の場合はデータを電子保存することが電帳法上の要件です。副業収入の申告と関係する住民税の対策については副業が会社にバレない住民税対策も参考にしてください。

Q. 副業の経費を多く計上するほど節税になりますか?

A. 経費を多く計上するほど課税される所得は減りますが、実態のない経費や副業と無関係な支出を計上することは税務調査での否認リスクがあります。副業収入に対して経費が極端に多い申告(たとえば収入100万円に対して経費200万円の申告を毎年続ける)は調査対象になりやすいです。合理的な経費のみを適切に計上することが大切です。

Q. 副業が雑所得でも経費は計上できますか?

A. はい、雑所得でも必要経費の計上はできます。「収入金額−必要経費=雑所得」として確定申告します。ただし雑所得では損益通算と青色申告特別控除が使えません。副業を継続して規模を拡大する予定であれば、事業所得での申告を目指して帳簿管理・青色申告承認申請を行うのがおすすめです。副業収入が増えた際の年収の壁への影響は副業と年収の壁 会社員の注意点もあわせてご確認ください。

まとめ:副業経費の正しい計上で節税を最大化する

  • 副業の経費は「副業に直接関連する支出」が対象。領収書・用途メモで証拠を残すことが必須
  • 認められる経費:通信費(按分)・パソコン・ソフト代・書籍・交通費・交際費・家賃(按分)・外注費など
  • 認められない経費:所得税・住民税・罰金・プライベート飲食・一般的な衣服・借入元本・家族への給与(白色)
  • 在宅副業の家賃・電気代・通信費は「家事按分」で一部計上可。按分割合は合理的な根拠が必要
  • パソコン等の少額減価償却特例:2026年4月から上限が30万円未満→40万円未満に拡大(青色申告者のみ)
  • 副業が事業所得なら赤字の損益通算が可能。雑所得では損益通算・青色申告特別控除は使えない
  • 帳簿書類を記帳・保存すれば事業所得として申告しやすくなる(2022年国税庁通達)

副業の経費を正しく計上することは、合法的な節税の基本です。「払ったお金はできるだけ経費にする」という姿勢で、領収書の整理・帳簿管理・青色申告承認申請を始めましょう。会計ソフト(freee・マネーフォワードなど)を使えば経費管理の手間が大幅に減り、確定申告もスムーズになります。

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