高配当株の税金・確定申告はいくらから必要?【2026年最新】申告で節税できるケースを完全解説

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高配当株への投資を始めると、定期的に配当金が振り込まれます。でも「この配当金、確定申告しなくていいの?」「申告した方が税金が戻ってくるって本当?」と疑問に思っている方は多いのではないでしょうか。

配当金の税金は証券会社が自動的に源泉徴収するため、基本的に確定申告は不要です。しかし、課税所得や損失の状況によっては確定申告することで払いすぎた税金を取り戻せるケースがあります。逆に、申告しなくていい場面で申告してしまい、思わぬ負担増になることも。

この記事では、高配当株の税金の基本から確定申告が「必要なケース」「不要なケース」「申告で節税できるケース」まで、2026年の最新情報をもとに徹底解説します。

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  1. 高配当株の配当金にかかる税率は「20.315%」
  2. 配当金の課税方式は3種類から選べる
  3. 確定申告が「不要」なケース
    1. ① 特定口座(源泉徴収あり)を利用している
    2. ② NISA口座で受け取る配当金
    3. ③ 給与所得者で配当所得が年間20万円以下
  4. 確定申告が「必要」なケース
  5. 確定申告で「得する」ケース|節税の2大パターン
    1. 【節税パターン①】課税所得695万円以下 → 総合課税+配当控除で有利
    2. 【節税パターン②】株式の譲渡損失がある → 申告分離課税+損益通算
  6. 「住民税だけ申告不要」の選択肢はもう使えない
  7. NISA口座の配当金を「完全非課税」にする方法
  8. 確定申告の前に知っておくべき注意点
    1. ① 国民健康保険料・後期高齢者医療保険料への影響
    2. ② 扶養控除・配偶者控除への影響
    3. ③ ふるさと納税のワンストップ特例が無効に
    4. ④ 申告期限と還付申告の期限
  9. 米国高配当ETFの配当金は「二重課税」に注意
  10. 確定申告を判断するためのチェックリスト
  11. 高配当株投資の税金シミュレーション例
    1. シミュレーション①:年収600万円の会社員(配当金年30万円)
    2. シミュレーション②:売却損と配当を損益通算するケース
  12. 関連記事で投資の理解を深めよう
  13. まとめ:高配当株の確定申告、自分に有利な方法を選ぼう
  14. 高配当株投資を始めるならコスト最安水準の証券会社で
    1. マネックス証券|米国株・日本株の税務レポートが充実
    2. DMM株|国内株の売買手数料が無料

高配当株の配当金にかかる税率は「20.315%」

上場株式の配当金には、一律20.315%の税金がかかります。内訳は以下のとおりです。

税目税率
所得税(本税)15%
復興特別所得税(所得税の2.1%)0.315%
住民税5%
合計20.315%

たとえば年間の配当金が10万円の場合、20,315円が源泉徴収され、手取りは79,685円になります。この税金は証券会社(または発行会社)が支払い時に自動的に差し引いて国に納める「源泉徴収」という仕組みです。

源泉徴収で税金が引かれているので、多くの方は「申告不要」で問題ありません。ただし、申告方法を賢く選ぶことで還付を受けられるケースがあるため、自分がどのパターンに当てはまるかを理解しておく必要があります。

配当金の課税方式は3種類から選べる

上場株式の配当金は、確定申告の有無・方法によって3種類の課税方式から選択できます。

課税方式実質税率特徴向いている人
確定申告不要制度20.315%源泉徴収で完結。手続き不要課税所得が高い人・手間を省きたい人
申告分離課税20.315%確定申告するが税率は同じ。損益通算が可能株式の譲渡損失がある人
総合課税所得税率−配当控除給与等の所得と合算。配当控除が使える課税所得695万円以下の人

重要なのは、どれが最も有利かは人によって異なるという点です。自分の課税所得・損益状況に合わせて選びましょう。

確定申告が「不要」なケース

以下に当てはまる場合は、確定申告しなくても問題ありません。

① 特定口座(源泉徴収あり)を利用している

最も一般的なケースです。特定口座の「源泉徴収あり」を選択していれば、証券会社が税金の計算・納税を代行するため、確定申告は不要です。配当金・売却益ともに自動処理されます。

② NISA口座で受け取る配当金

NISA口座内で保有する株式の配当金・譲渡益は非課税で、確定申告も不要です。ただし、配当金を完全非課税で受け取るには「株式数比例配分方式」への変更が必要です(詳しくは後述)。

③ 給与所得者で配当所得が年間20万円以下

会社員など給与所得者の場合、給与以外の所得の合計が年間20万円以下であれば所得税の確定申告は不要です。ただし住民税の申告は別途必要な場合がありますので、お住まいの市区町村に確認しましょう。

なお、20万円とは「収入額」ではなく「所得額」です。配当金の場合は源泉徴収後の金額ではなく、配当金の支払総額が対象になります。

確定申告が「必要」なケース

次のいずれかに当てはまる場合は確定申告が必要です。

  • 一般口座を利用している:証券会社が税務代行しないため、自分で確定申告が必要
  • 特定口座(源泉徴収なし)を選択している:配当金は源泉徴収されるが、損益通算や控除を受けるには申告が必要
  • 複数の証券会社をまたいで損益通算したい:A証券の損失とB証券の配当金を相殺するには確定申告が必須
  • 給与所得者で配当所得が年間20万円超:20万円の非申告特例の対象外となり申告が必要

確定申告で「得する」ケース|節税の2大パターン

ここが最も重要です。確定申告をすることで税金の還付を受けられるケースを詳しく解説します。

【節税パターン①】課税所得695万円以下 → 総合課税+配当控除で有利

上場株式の配当金に対して「総合課税」を選択し確定申告すると、配当控除が適用されます。配当控除とは、配当所得に対して一定割合を税額から控除できる制度です。

配当控除の控除率は以下のとおりです。

課税所得の区分所得税の配当控除率住民税の配当控除率
1,000万円以下の部分10%2.8%
1,000万円超の部分5%1.4%

総合課税を選択した場合の実質的な税負担(配当控除適用後)と、源泉徴収税率20.315%との比較は以下のとおりです。

課税所得所得税率住民税率配当控除後の実質負担率源泉徴収との比較
〜195万円5%10%約2.2%◎ 大幅に有利
195〜330万円10%10%約7.2%◎ 有利
330〜695万円20%10%約17.2%◎ 有利
695〜900万円23%10%約20.2%△ わずかに有利(健保料等に注意)
900万円〜33%以上10%約24%以上✕ 不利

課税所得695万円以下であれば、総合課税を選ぶと源泉徴収税率(20.315%)より実質的な税負担が低くなり、差額が還付されます。課税所得695万円は、会社員であれば給与年収で概ね1,000万円前後が目安です。

2026年は基礎控除の引き上げにより、同じ給与年収でも課税所得が以前より低くなっています。これまで695万円ギリギリだった方でも、確定申告の節税メリットが生まれる可能性が高まっています。

【節税パターン②】株式の譲渡損失がある → 申告分離課税+損益通算

同じ年に株式を売却して損失が出ている場合、「申告分離課税」で確定申告することで、配当所得と損失を相殺(損益通算)できます。これにより、すでに源泉徴収された配当金の税金が還付されます。

具体例で見てみましょう。

項目金額
A株の売却損−30万円
配当金(年間)+20万円
損益通算後−10万円(課税なし)
還付される税金約40,630円(配当金20万円の20.315%)

通常なら配当金20万円に対して40,630円を納税しますが、損益通算により全額還付されます。さらに同一年に通算しきれない損失は翌年以降3年間繰り越せます(繰越控除)

なお、特定口座(源泉徴収あり)内であれば、同一口座内の損益は自動的に通算されます。複数の口座をまたぐ場合や、自分で損益通算額を確認したい場合は確定申告が必要です。

「住民税だけ申告不要」の選択肢はもう使えない

令和4年分(2023年2〜3月申告分)まで使えた方法で、「所得税は総合課税・住民税は申告不要」という有利な組み合わせが選択できました。この方法を使うと、所得税は配当控除で節税しながら、住民税への影響を最小限にできたのです。

しかし、令和5年分(2024年2月以降の確定申告)から廃止されました(令和4年度税制改正)。現在は所得税と住民税で同じ課税方式を選択しなければなりません。

総合課税を選択すると住民税も総合課税(税率10%)が適用され、配当控除(住民税2.8%)が差し引かれますが、所得の増加により国民健康保険料や各種給付の判定に影響が出る場合があります。この点は申告前に必ず確認しましょう。

NISA口座の配当金を「完全非課税」にする方法

高配当株投資でNISA口座を活用している方は必見です。NISA口座の配当金を非課税で受け取るには、「株式数比例配分方式」への変更が必須です。設定していないと、NISA口座の株から受け取る配当金にも20.315%の税金がかかってしまいます。

受け取り方式NISA口座の配当特徴
株式数比例配分方式非課税証券口座に自動入金。NISA非課税の恩恵を受けられる
配当金領収書方式課税(20.315%)郵便局等で受け取り。NISA口座でも課税される
登録配当金受領口座方式課税(20.315%)指定銀行口座に集中受け取り。NISA口座でも課税される
個別銘柄指定方式課税(20.315%)銘柄ごとに指定の口座。NISA口座でも課税される

「株式数比例配分方式」を選択した場合、すべての証券口座の配当金がこの方式に統一されます。設定前に受け取った配当金は遡って非課税にできないため、NISA口座を開設したら早めに設定変更を行いましょう。設定は各証券会社のサイトから行えます。

NISA口座での高配当株活用については、こちらの記事も参考にしてください。
高配当株×NISA成長投資枠の活用術|始め方・銘柄選び・落とし穴まで完全ガイド

確定申告の前に知っておくべき注意点

① 国民健康保険料・後期高齢者医療保険料への影響

総合課税で配当を申告すると合計所得金額が増加します。国民健康保険料は合計所得金額をもとに算定されるため、保険料が増加する可能性があります。退職後・個人事業主・フリーランスの方は要注意です。申告による税金の還付額と保険料の増加分を比較して、本当に得かどうかをシミュレーションしましょう。

② 扶養控除・配偶者控除への影響

配偶者や扶養に入っている家族が配当を総合課税で申告した場合、合計所得金額が増加します。配偶者控除の適用には合計所得金額48万円以下(配偶者特別控除は133万円以下)の条件があるため、申告により控除から外れるリスクがあります。

③ ふるさと納税のワンストップ特例が無効に

確定申告をした年は、ふるさと納税の「ワンストップ特例制度」が無効になります。ワンストップ特例を申請済みであっても、確定申告を行う場合はふるさと納税の寄付金控除も確定申告に含める必要があります。忘れると寄付金控除が受けられなくなるので注意しましょう。

④ 申告期限と還付申告の期限

通常の確定申告は翌年2月16日〜3月15日が期限です。ただし、税金の還付を受ける「還付申告」の場合は、翌年1月1日から5年間申告できます。過去に申告しなかった年分の還付申告も可能なため、「知らなかった」という方でも遡って申告できます。

米国高配当ETFの配当金は「二重課税」に注意

VYM・HDV・SPYDなど米国高配当ETFの配当金には、日本の税金に加えてアメリカの源泉税(10%)がかかります。つまり合計で約28%が引かれることになります(米国10%+日本20.315%×残額)。この「二重課税」を取り戻す手段が外国税額控除です。

外国税額控除を使うと、米国で源泉徴収された税額を日本の所得税から控除できます。適用するには確定申告が必要です。

課税のステップ税率内容
米国での源泉徴収10%配当支払い時にアメリカ政府が徴収
日本での源泉徴収20.315%残額90%に対して日本が課税
外国税額控除適用後実質的に軽減確定申告で日本の税金から差し引き

ただし、外国税額控除には控除限度額があり、全額取り戻せないケースもあります。また、NISA口座で保有する米国ETFの配当金は、米国での源泉税10%は取り戻せません(NISA非課税は日本の税金のみ対象)。この点は、米国ETFをNISA口座で保有する際の注意点として覚えておきましょう。

確定申告を判断するためのチェックリスト

自分が確定申告すべきかどうか、以下のチェックリストで確認しましょう。

  • ✅ 特定口座(源泉徴収あり)のみ利用 → 基本は申告不要
  • ✅ NISA口座で配当受け取り(株式数比例配分方式設定済み) → 申告不要
  • ✅ 給与所得者で配当20万円以下 → 申告不要(住民税は確認要)
  • 📝 課税所得が695万円以下で配当がある → 総合課税で申告すると節税可能
  • 📝 同じ年に株式の売却損がある → 申告分離課税で損益通算できる
  • 📝 複数証券会社をまたいで損益通算したい → 確定申告が必要
  • ⚠️ 一般口座・源泉徴収なし特定口座を利用 → 申告が必要

高配当株投資の税金シミュレーション例

シミュレーション①:年収600万円の会社員(配当金年30万円)

給与年収600万円の場合、課税所得の目安は約345万円(給与所得控除・基礎控除差し引き後)。695万円以下なので、総合課税が有利です。

項目金額
配当金(年間)30万円
源泉徴収税額(20.315%)60,945円
総合課税で申告した場合の実質税率約17.2%(課税所得330〜695万円)
申告後の税額(目安)約51,600円
還付される金額(目安)約9,000円〜

配当金30万円に対して9,000円程度の節税になります。配当金が多いほど還付額も増えます。

シミュレーション②:売却損と配当を損益通算するケース

同じ年にB株の売却損が50万円あり、配当金を30万円受け取った場合:

項目金額
B株売却損−50万円
配当金(年間)+30万円
損益通算後−20万円(課税なし)
還付される税金60,945円(配当30万円の源泉徴収全額)
翌年以降3年繰越せる損失20万円分

損益通算により配当金の税金60,945円が全額還付され、さらに20万円の損失を翌年以降の配当や売却益と相殺できます。

関連記事で投資の理解を深めよう

高配当株投資をさらに深く理解したい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

まとめ:高配当株の確定申告、自分に有利な方法を選ぼう

高配当株の配当金にかかる税金と確定申告についてまとめます。

  • 配当金には一律20.315%の税金がかかり、源泉徴収で自動的に差し引かれる
  • 特定口座(源泉徴収あり)・NISA口座(比例配分方式設定)なら確定申告は原則不要
  • 課税所得695万円以下なら「総合課税+配当控除」で節税できる可能性がある
  • 株式の売却損があるなら「申告分離課税+損益通算」で源泉徴収済みの税金を取り戻せる
  • 2023年以前にできた「住民税のみ申告不要」の選択は現在使えない
  • NISA口座の配当金を非課税にするには「株式数比例配分方式」の設定が必須
  • 申告により国保料・扶養控除への影響が出る場合があるため事前確認が重要

確定申告は「面倒だからしない」という選択も一つですが、高配当株投資の規模が大きくなるほど還付額も増えます。年間の配当金総額・課税所得・損益状況を確認して、自分に有利な申告方法を選ぶことが大切です。迷う場合は税理士や証券会社の窓口に相談することをお勧めします。


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