最終更新:2026年7月
「配当が毎年増えていく株を持ちたい」「減配が怖いから、配当を増やし続けている安定企業を選びたい」——そんな投資家に注目されているのが連続増配株です。
連続増配株とは、毎年配当金を増やし続けている企業の株式のこと。日本では花王が36期(2026年12月期予想で37期)連続増配と圧倒的な実績を誇り、ほかにも20年以上増配を続ける優良企業が並びます。
この記事では、連続増配株の魅力と選び方、2026年時点で連続増配年数が長い代表的な銘柄を、最新データをもとに解説します。
本記事は連続増配株の特徴・選び方を解説する情報提供を目的としており、特定銘柄の購入を推奨するものではありません。連続増配年数・利回りは各社公表・市場動向により変動します。投資は最新情報を確認のうえ、ご自身の判断と責任で行ってください。
- 連続増配株は毎年配当を増やし続ける企業の株
- 日本最長は花王の36期(2026年12月期予想で37期)連続増配
- メリットはYOC(取得価格利回り)上昇・減配リスクの低さ
- 選び方は連続増配年数・配当性向・累進配当方針を確認
- 利回りは高配当株より低めのこともある点に注意
1. 連続増配株とは?「高配当株」との違い
連続増配株とは、毎年連続して配当金を増やし続けている企業の株式です。「連続増配年数」が長いほど、株主還元への意識が高く、業績が安定している証とされます。
| タイプ | 特徴 | 重視するもの |
|---|---|---|
| 連続増配株 | 配当を毎年増やし続ける企業 | 配当の「成長」と「継続性」 |
| 高配当株 | 現時点の配当利回りが高い企業 | 今の「利回りの高さ」 |
高配当株が「今もらえる配当の多さ」を重視するのに対し、連続増配株は「将来にわたって配当が増え続けるか」を重視します。今の利回りは高配当株より控えめでも、増配が続けば数年後には大きな配当をもたらしてくれるのが連続増配株の魅力です。
2. 日本の連続増配株ランキング(2026年時点)
2026年時点で連続増配年数が長い、代表的な日本企業を紹介します。
| 企業名(証券コード) | 連続増配年数(目安) | 事業の特徴 |
|---|---|---|
| 花王(4452) | 36期(2026年12月期予想で37期) | 日用品・化粧品。日本最長。利回りは約1%台と低めだが、増配継続の質は随一 |
| SPK(7466) | 28期(2026年3月期実績) | 自動車部品商社。利回り約2.8% |
| 三菱HCキャピタル(8593) | 27期(2026年3月期実績) | リース大手。利回り約3.9%と高め・累進配当を公表 |
| 小林製薬(4967) | 26期(2026年12月期予想で27期) | 医薬品・日用品。利回りは約1.9%と低め |
| ユー・エス・エス(4732) | 26期(2026年3月期実績) | 中古車オークション運営。利回り約3.0% |
| サンドラッグ(9989) | 24期(2027年3月期予想で25期) | ドラッグストア。利回り約3.3% |
※連続増配年数は2026年7月時点で、3月決算企業は2026年3月期実績、12月決算の花王・小林製薬は2026年12月期の会社予想を含みます。配当利回りは株価変動で日々動く目安です。最新の確定値は各社IR資料・証券会社の情報でご確認ください。
ポイントは、「連続増配年数の長さ」と「今の利回りの高さ」は必ずしも一致しないことです。花王・小林製薬は連続増配年数こそ最長クラスですが利回りは1〜2%と低め。一方、三菱HCキャピタル・SPK・サンドラッグは利回り約3%前後と、増配の実績と利回りのバランスが取れています。「増配の質」を取るか「今の利回り」を取るかで選ぶ銘柄が変わります。
花王の36期(2026年12月期予想で37期)連続増配は、リーマンショックやコロナ禍を含む長期間、一度も配当を減らさずに増やし続けてきた実績です。こうした企業は「株主還元を経営の柱に据えている」という点で信頼性が高いといえます。
3. 連続増配株の3つのメリット
メリット①:YOC(取得価格ベースの利回り)が育つ
連続増配株を長期保有する最大の魅力が、YOC(Yield on Cost=買った価格に対する利回り)の上昇です。株価が変わらなくても、増配が続けば「自分が買った価格」に対する利回りはどんどん高くなります。
購入時:株価2,000円・配当60円 → 利回り3.0%
10年後(年5%増配):配当約98円 → 取得価格ベースで約4.9%
20年後:配当約159円 → 取得価格ベースで約8.0%
→ 長く持つほど、買った値段に対する配当利回りが上がっていきます。
メリット②:減配リスクが比較的低い
長年増配を続けてきた企業は、「配当を減らしたくない」という強い意志(累進配当方針)を持っていることが多く、業績が一時的に悪化しても配当を維持・増配しようとします。減配リスクが相対的に低いのは、長期保有の安心材料です。
メリット③:業績が安定した優良企業が多い
20年・30年と増配を続けるには、長期にわたって安定した利益を出し続ける必要があります。そのため連続増配株には、景気に左右されにくい安定したビジネスモデルを持つ優良企業が多い傾向があります。
4. 連続増配株の選び方(4つのチェックポイント)
| チェック項目 | 見るポイント |
|---|---|
| ①連続増配年数 | 長いほど株主還元への姿勢が安定。10年以上が一つの目安 |
| ②配当性向 | 50%以下が理想。高すぎると今後の増配余地が小さい |
| ③累進配当・増配方針の表明 | 「累進配当」「減配しない」と公表しているか(IR資料で確認) |
| ④業績・財務の安定性 | 売上・利益が安定し、自己資本比率が高いか |
「累進配当」とは減配せず配当を維持または増配する方針、「DOE(株主資本配当率)」とは自己資本に対して一定割合を配当する方針のこと。DOEは利益変動に左右されにくく、配当が安定しやすいのが特徴です。2026年にかけて、こうした株主還元方針を明確に宣言する日本企業が大幅に増えており、累進配当・DOEを掲げる企業は連続増配が途切れにくく、長期保有の安心感が高まります。IR資料・中期経営計画で「累進配当」「DOE○%目標」「配当性向○%目安」を確認しましょう。
証券会社の無料ツールを使えば、連続増配年数や配当性向でこうした銘柄を効率よく絞り込めます。具体的な条件設定の手順は高配当・増配株のスクリーニング方法|証券会社ツールで優良銘柄を見つける条件設定の実践で解説しています。
5. 連続増配株の注意点・デメリット
注意①:利回りが高配当株より低めのことがある
連続増配株は人気が高く株価も上がりやすいため、現時点の配当利回りは高配当株より低めになることがあります。「今すぐ高い配当が欲しい」人には物足りない場合も。長期で育てる視点が必要です。
注意②:連続増配が「ストップ」するリスク
どんな優良企業でも、業績悪化で連続増配が途切れる可能性はゼロではありません。過去の実績は将来を保証しないため、1銘柄に集中せず分散しておくのが基本です。
注意③:株価の値下がりリスクは普通にある
連続増配株でも株価は変動します。配当が増えても株価が下がれば評価額は減ります。配当と株価の両面を見て、長期で保有する前提で臨みましょう。
6. 連続増配株は新NISAと相性抜群
連続増配株は、新NISAの成長投資枠で保有するのがおすすめです。通常、配当には20.315%(所得税15.315%+住民税5%)の税金がかかりますが、NISA口座なら配当が非課税になります。
連続増配株は長期保有が前提。NISAで保有すれば、増えていく配当をずっと非課税で受け取れます。増配でYOCが上がるほど、非課税のメリットも大きくなる——まさに長期投資とNISAの理想的な組み合わせです。
連続増配株を新NISAの成長投資枠でコツコツ買うなら、国内株の売買手数料が無料で日経テレコンも使える楽天証券が便利です。
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7. 連続増配株投資を成功させるコツ
- 長期で持つ:連続増配の恩恵(YOC上昇)は時間をかけて効いてくる
- 分散する:複数の連続増配株に分けて、増配ストップのリスクを薄める
- 配当方針をチェック:累進配当・増配方針を表明している企業を選ぶ
- NISAを活用:配当を非課税で受け取り、再投資効率を高める
まとめ:連続増配株は「配当を育てる」長期投資の王道
| メリット | 注意点 |
|---|---|
| YOC(取得価格利回り)が育つ | 現時点の利回りは低めのことも |
| 減配リスクが比較的低い | 連続増配ストップの可能性はある |
| 業績の安定した優良企業が多い | 株価の値下がりリスクはある |
連続増配株は、「配当を今もらう」のではなく「配当を育てる」という、長期投資の王道といえる投資手法です。花王の36期をはじめ、長く増配を続ける企業は株主還元への意識が高く、長期保有の安心感があります。
選ぶときは、連続増配年数・配当性向・累進配当方針・業績の安定性をチェックし、複数銘柄に分散すること。そして新NISAの非課税枠を活用して、増えていく配当を長く受け取り続けましょう。時間を味方につければ、連続増配株はあなたの資産形成の力強い柱になります。
連続増配株を選ぶ前のチェックリスト
- 連続増配年数が長い(10年以上が目安)か
- 配当性向50%以下で増配余地があるか
- 累進配当・増配方針を表明しているか
- 業績・財務が安定しているか
- 新NISAの成長投資枠で非課税にしているか
- 複数銘柄に分散してリスクを抑えているか
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