「新NISAの成長投資枠で高配当ETFを買いたいけど、どれを選べばいいの?買い方は?」——つみたて投資枠でインデックス投資をしながら、成長投資枠で配当収入も得たいという会社員が増えています。
成長投資枠(年間240万円・生涯1,200万円)で高配当ETFを積み上げれば、非課税で配当収入を受け取れる資産が着実に育ちます。成長投資枠の上限(1,200万円)を利回り3%の高配当ETFで運用すれば、年間36万円・月3万円の配当収入が非課税で受け取れる計算です。
この記事でわかること:
- 成長投資枠で買える高配当ETF(国内・米国)の比較と特徴
- 「株式数比例配分方式」の設定(これを忘れると配当が課税される)
- 楽天証券・SBI証券での購入手順(スクリーンショット風解説)
- 米国ETFに残る外国税10%問題とその対処法
- 月3万円・5万円の配当を受け取るまでのシミュレーション
なぜ成長投資枠で高配当ETFを買うのか
新NISAは「つみたて投資枠(年120万円)」と「成長投資枠(年240万円)」の2枠に分かれています。つみたて投資枠はインデックスファンドで長期の資産成長を狙い、成長投資枠は高配当ETFで配当収入を積み上げるという「二刀流」が、資産形成+インカム収入の両立として注目されています。
| 比較 | つみたて投資枠 | 成長投資枠 |
|---|---|---|
| 年間上限 | 120万円 | 240万円 |
| 生涯上限 | 600万円 | 1,200万円 |
| 主な活用法 | インデックスファンド積立 | ETF・個別株・REIT等 |
| 高配当ETF | × 対象外 | ◎ 対象(国内・海外ETF) |
| 分配金の受取 | 再投資(自動) | 現金で受け取り可 |
高配当ETFは個別株投資より分散が効いており、1本で50〜500銘柄以上に分散投資できます。成長投資枠の使い方と戦略の全体像は新NISA 成長投資枠おすすめETF・銘柄ランキング2026もあわせて参照してください。
成長投資枠対応 高配当ETF比較【2026年6月時点】
国内高配当ETF3選
| コード | 名称 | 信託報酬 | 分配金利回り目安 | 分配頻度 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1489 | NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型ETF | 0.308% | 約2.8〜3.1% | 年4回(1・4・7・10月) | 日経平均構成銘柄の高配当上位50社。流動性が高く人気No.1 |
| 1478 | iシェアーズ MSCIジャパン高配当利回りETF | 0.209% | 約2.5〜3.0% | 年2回(1・7月) | 低信託報酬。MSCIジャパン高配当指数に連動。中小型株も含む |
| 1577 | NEXT FUNDS 野村日本株高配当70連動型ETF | 0.352% | 約2.5〜3.5% | 年4回 | 70銘柄に分散。配当利回り上位を重点配分 |
国内ETFのメリットは分配金に日本の税金がかからない(NISA内)点です。米国ETFと異なり外国での源泉徴収がないため、NISA内では配当金をまるごと非課税で受け取れます。日本高配当ETFの詳細比較は日本株 高配当ETF ランキング NISA対応|おすすめ6銘柄を徹底比較をご参照ください。
米国高配当ETF3選(NISA成長投資枠対応)
| ティッカー | 名称 | 信託報酬 | 分配金利回り目安 | 分配頻度 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| VYM | バンガード・米国高配当株式ETF | 0.06% | 約2.4% | 年4回 | 572銘柄。低コスト・広分散。株価成長+配当のバランス型 |
| HDV | iシェアーズ コア米国高配当株ETF | 0.08% | 約3.4% | 年4回 | 81銘柄。ディフェンシブ中心・安定感重視。景気後退に強い |
| SPYD | SPDRポートフォリオS&P500高配当株式ETF | 0.07% | 約4.5% | 年4回 | S&P500上位高配当80銘柄。高利回りだが値動きが大きい |
※利回りは2026年6月時点の概算です。為替変動により円換算の分配金は変動します。VYM・HDV・SPYDの詳細な比較は米国高配当ETF VYM・HDV・SPYD 徹底比較2026年版で解説しています。
国内 vs 米国高配当ETF:どちらを選ぶか
| 比較項目 | 国内高配当ETF(1489等) | 米国高配当ETF(VYM等) |
|---|---|---|
| NISA内の税金 | ◎ 完全非課税 | △ 米国源泉徴収10%が残る |
| 分配金利回り | 約2.8〜3.5% | 約2.4〜4.5%(ティッカーによる) |
| 為替リスク | ◎ なし(円建て) | △ あり(ドル建て) |
| 分散効果 | △ 日本株のみ | ◎ 米国最大規模の高配当株 |
| 信託報酬 | 0.2〜0.35%程度 | 0.06〜0.08%(圧倒的に低コスト) |
| 株価成長への期待 | △(日本株全体の成長次第) | ◎(米国株の長期成長トレンド) |
税制面では国内ETFが有利です。NISA内で米国ETFを保有しても、米国政府に10%の源泉徴収を取られます(国内ETFはゼロ)。しかし長期の株価成長・分散効果・低コストでは米国ETFに優位性があります。多くの会社員投資家は「国内ETFで安定配当+米国ETFで成長」という組み合わせを採用しています。成長投資枠全体の活用戦略は高配当株×NISA成長投資枠の活用術もご参考ください。
購入前に必須:株式数比例配分方式への変更
NISA口座で保有する高配当ETFの分配金を非課税で受け取るには「株式数比例配分方式」への変更が必須です。この設定を忘れると、NISA口座で買っていても分配金が課税扱いになります。
- 株式数比例配分方式: 分配金が証券会社の口座に直接入金され、NISA口座分は非課税で受取可
- 銀行口座受取・郵便振替: NISA口座で保有していても配当金が課税扱いになる(要注意)
設定方法(楽天証券の場合):
- 楽天証券にログイン
- マイメニュー→「配当金受取方式の変更」
- 「株式数比例配分方式」を選択して保存
設定方法(SBI証券の場合):
- SBI証券にログイン
- 「口座管理」→「お客様情報 設定・変更」→「株式数比例配分方式 申込・変更」
- 「株式数比例配分方式」に変更して完了
この設定は一度変更すれば以後ずっと有効です。ETFを購入する前に必ず確認してください。
成長投資枠での高配当ETF 購入手順(4ステップ)
STEP 1:証券会社にログインしてETFを検索
- 楽天証券またはSBI証券にログイン
- 「国内株式(ETF)」または「米国株式(海外ETF)」の検索ボックスにコードまたはティッカーを入力
- 例:国内は「1489」、米国は「VYM」で検索
STEP 2:購入画面で「NISA口座(成長投資枠)」を選択
- ETFの詳細ページで「現物買い」ボタンをクリック
- 口座区分で「NISA口座(成長投資枠)」を選択
- 特定口座や一般口座とは別になっていることを確認する
STEP 3:購入数量・注文方法を設定
- 購入数量を入力(国内ETFは1口単位、米国ETFは1株単位)
- 注文方法を選択:「成行」(即時約定・時間節約)または「指値」(希望価格を指定)
- 「確認」ボタンをクリック
STEP 4:注文内容を確認して発注
- 口座区分が「NISA成長投資枠」になっているかを必ず確認
- 「注文発注」または「注文確定」をクリック
- 約定後、保有残高のNISA口座欄に反映される
証券口座の選び方(楽天証券 vs SBI証券 vs DMM株など)は新NISA おすすめ証券口座比較2026で詳しく比較しています。
米国ETFに残る外国税10%問題と対処法
NISA口座で米国ETF(VYM・HDV・SPYD)を保有しても、米国政府の源泉徴収税(10%)は取られます。
| 状況 | 100ドルの分配金に対する手取り |
|---|---|
| 課税口座(特定口座) | 米国10%徴収→残り90ドルに日本20.315%課税→約71.7ドル |
| NISA口座(国内ETF) | 外国源泉徴収なし・日本税なし→100%受取 |
| NISA口座(米国ETF) | 米国10%徴収→残り90ドルは日本税非課税→90ドル受取 |
国内ETFは二重課税なしで100%受取、米国ETFは10%の外国税が残ります。「税制最優先なら国内ETF、分散・成長・コスト優先なら米国ETF」という考え方が2026年の基本戦略です。
なお、課税口座(特定口座)では外国税額控除を使って米国10%を取り戻せますが、NISA口座では外国税額控除は適用されません。これを理解したうえで国内ETFと米国ETFをバランスよく組み合わせることをおすすめします。
月3万円・5万円の配当を受け取るシミュレーション
成長投資枠(最大1,200万円)を高配当ETFで埋めると、どのくらいの配当収入になるかを試算します。
| 目標配当(月) | 目標配当(年) | 必要投資額(利回り3%) | 必要投資額(利回り4%) | 成長投資枠到達 |
|---|---|---|---|---|
| 月1万円 | 年12万円 | 約400万円 | 約300万円 | 2〜3年 |
| 月2万円 | 年24万円 | 約800万円 | 約600万円 | 3〜4年 |
| 月3万円 | 年36万円 | 約1,200万円 | 約900万円 | 5〜6年(成長投資枠満額) |
| 月5万円 | 年60万円 | 約2,000万円 | 約1,500万円 | NISA全枠(1,800万円)+課税口座 |
年間240万円を成長投資枠で高配当ETFに投入し続けると、5年で1,200万円(成長投資枠上限)に到達します。利回り3%なら年36万円・月3万円の配当収入が非課税で受け取れます(分配金再投資の複利効果は別途)。
高配当株ポートフォリオの組み方・分散方法については高配当株ポートフォリオの組み方【初心者向け実例公開】もご参照ください。
よくある質問
Q:高配当ETFの分配金は毎月もらえますか?
国内・米国の主要高配当ETFは年4回(四半期ごと)の分配が主流です。毎月分配金を受け取りたい場合は、分配月が異なる複数のETFを組み合わせる「毎月分配スケジュール構築」が有効です。例えば1489(1・4・7・10月)+VYM(3・6・9・12月)などの組み合わせで年8回に増やせます。
Q:成長投資枠で高配当ETFを積立設定できますか?
できます。楽天証券・SBI証券ともに成長投資枠でETFの定期買付(積立)設定が可能です。毎月一定額を自動購入することで、ドルコスト平均法の効果で購入単価を平準化できます。ETFの積立設定はマイページの「積立注文」または「定期買付」から設定できます。
Q:分配金と値上がり益、どちらを重視すべきですか?
資産形成段階(30〜40代)は値上がり益込みの「トータルリターン」を重視し、分配金は再投資するのが複利効果を活かす観点から有効です。一方、すでにある程度資産を築いており「安定収入」が目的の場合は分配金受取型(高配当ETF)が適しています。成長投資枠では「つみたて投資枠のインデックスファンドで長期成長+成長投資枠の高配当ETFで配当収入」という二刀流が多くの会社員に採用されています。
まとめ:成長投資枠×高配当ETFの3原則
- 買う前に「株式数比例配分方式」への変更を忘れずに——この設定なしにETFを購入してしまうと、NISA口座でも分配金が課税される。購入前に証券会社のマイページで必ず確認・変更しておくこと
- 国内ETFは完全非課税、米国ETFは外国税10%が残る——用途に合わせて組み合わせる——税制を最優先するなら1489などの国内ETFが有利。長期の株価成長・低コスト・広分散を重視するならVYMなどの米国ETFとの組み合わせが効果的
- 成長投資枠(年240万円)を高配当ETFで埋め続けると5年で月3万円の配当基盤が完成する——利回り3%・1,200万円で年36万円・月3万円の配当収入が非課税で受け取れる。焦らず毎年240万円を入れ続けることが最大の戦略
成長投資枠の高配当ETF投資は、「今すぐ稼ぐ副業」ではなく「5〜10年かけて配当基盤を育てる」資産形成戦略です。今日口座を開設して最初の1口を買うことが最大の一歩になります。
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※本記事のETF利回り・信託報酬は2026年6月時点の参考値です。分配金利回りは市場価格の変動によって変わります。投資判断は最新の目論見書・証券会社の情報を確認のうえ、自己責任でお願いします。
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